近頃のメジャーリーグでは、
とまあ導入からわけのわからないことを述べてしまったが、 ヤニサシガメ最大の特徴、 それは体中に粘着物質を身にまとっている点である。 これを聞いてもなおも意味が分からないという方がいそうだが、 嘘のような本当の話、 ヤニサシガメは体中にマツヤニを塗りたくっているのだ。 画像をご覧になればわかる通り、 体中がなんだかつやつやした光沢で覆われており、 明らかに異彩を放っている。 このままメジャーリーグの舞台で登板したら、 一発で退場を食らってしまいそうだ。
当然生息しているのも松の木があるような林や林縁がメインであ り、そんな場所でゆっくり歩いていたりすることが多い。
なぜこんなにもマツヤニを塗っているのかというと、 詳しい理由はわかっていないようである。ただ、 どうもヤニサシガメは、 マツヤニを体に塗っていないと段々弱ってきて、 仕舞いには死んでしまうらしい。なので、 マツヤニが何か生命活動に重要な役割を果たしていることは間違い ないということである。
ちなみにマツヤニを身に着けるのは幼虫も同じであり、 故に幼虫もテカテカな見た目をしている。カメムシの仲間は、 幼虫と成虫でまったく見た目が変わる者が珍しくないが、 ヤニサシガメはやっぱり親子ね、という感じだ。 というか幼虫の方がテカテカ具合は上で、 お尻の方がゴールドになっているという、 ゴージャスな感じとなっている。
というかそもそもヤニサシガメは、 カメムシとしてはあまりにも尖ったところだらけだ。まず、 見た目がカメムシっぽくない。 足の先端が先細っていくようなフォルムは、 一見すると小さなクモっぽいような感じを受けるのではないだろう か。また、 普通カメムシは植物の汁を吸って生きていく者が多いが、 ヤニサシガメは他の昆虫を捕食する肉食である( ただしサシガメの仲間は基本的に肉食なので、 サシガメとしては普通である)
みなさんもヤニサシガメを見つけたら、 その個性に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
【ヤニサシガメ】
成虫は5月~7月頃に出現
体長15mm前後
本州から九州にかけて分布
松林の林縁等に多く生息
他の昆虫を捕食する