昆虫散歩道

昆虫をあれこれ撮影してあれこれ語ります

カブトムシ・・・ホームセンターで買う前に自分で探してみよう

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夏休みの昆虫採集といったらこれですわね

もはや今更語るまでもないみんな大好き昆虫の王様

私も例に漏れず、子どもの頃は周囲の木を駆けずり回って捕りに行ったものである。
 
私はいわゆる東京のベッドタウンのようなところの出身で、特段自然が豊かなところで育ったわけではないが、それでも一晩本気を出せば20匹は捕れた新宿御苑石神井公園等、東京23区にも普通に生息しているらしいので、都会の近郊でも全然見ることができる
カブトムシの生息地として有名なのがホームセンターであるが、わざわざお金を出して買わなくてもカブトムシなんてそこら辺にたくさんいるのにと、子どもの頃から思っていた。
 
見つけるコツはやはり木の知識を身に付けることだ。彼らはクヌギコナラ等の樹液に大きく依存して暮らしているために、そうした木を見分ける力を養うことが、見つける1番の近道である。
それがわかるようになったら、今度は樹液の出る木を見つける作業が必要になる。これに関しては半分運も必要だが、真っすぐスラっと伸びた木は樹液を出さない木が多いなるべくでこぼこした木を中心に探してみると樹液を出している可能性がある。
周囲を蝶や蜂がとんでいたり、甘酸っぱいにおいがしたらビンゴだ。
 
後は場所だ。カブトムシというと雑木林や山の中のようなところに生息していると考えがちだが、実はそうした場所はそこら中に木があり、またあまり管理されていない雑木林は下草が生い茂っているので、樹液を出す木を見つけるのに一苦労で、なかなか思うようにいかないことが多い。
逆に狙い目は、開けたところにポツンと生えているような木だ。特に河川敷に点在しているような木は狙い目で、日当たりがいいためか、多くの昆虫たちで賑わうまさに樹液酒場といった様子を見せてくれる。
 
そうした場所を昼間の内に見つけておいて、蒸し暑い風の弱い夜にでも探しに行けば、もうウハウハ確変モード突入である。

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メスは角がないことももはやお馴染み
ただ注意しなければならないのは、都市部や住宅街に近いポイントには、必ずと言っていいほどゴキブリがセットでたくさんいる
以前私が行ったポイントにはカブトムシが10匹ほどいたが、その3倍くらいゴキブリがいたということもあった。
苦手な人は発狂間違いなしなので、ある程度覚悟して行った方が良さそうだ。
 
また、昼間の樹液には高い確率でスズメバチが訪れているので、その点も注意が必要である。
もっとも樹液に訪れているスズメバチは食事に夢中なので、基本的に人間を刺すことはないが、うっかり刺激をしてしまって逆鱗に触れる可能性がなきにしもあらずなので、やはり注意するに越したことはない。
 
どころでこれは私の印象でしかないが、昔はコクワガタノコギリクワガタの方が多い印象だったが、最近はクワガタムシより圧倒的にカブトムシの方が多いような気がする
周囲の環境が何か変わったのだろうか。原因はわからないが、クワガタは材木に依存して生活しているので、そうした環境が周囲になくなっているのかもしれない。
 
こんな具合に捕り方を中心に語ってきたが、正直まだまだ語り足りない部分があるので、いつか別の着眼点からカブトムシの記事を書いていきたいものである。
 
 
【カブトムシ】
甲虫目カブトムシ科カブトムシ亜科
体長(口先から腹部の端までの長さ)30mm~55mm
本州から沖縄にかけて分布。北海道には元々いなかったが、人為的に持ち込まれたものが定着している
落葉樹林が生える雑木林等に多く生息。灯火に引き寄せられるため、生息地から外れたところに訪れることもしばしばある
幼虫は腐葉土を食べて育つ。幼虫の時の栄養状況によって、成虫になった時の大きさが決まる
言わずと知れた昆虫採集の王様で、飼育も盛んに行われている