昆虫散歩道

昆虫をあれこれ撮影してあれこれ語ります

ノコギリクワガタ・・・いくつになってもこのかっこよさはテンションが上がる

これぞクワガタってもんである

クワガタムシ。それはカブトムシと並んで絶大な人気を誇る、昆虫界のまさに王様。そのかっこいい姿は今も昔も昆虫少年達の羨望の眼差しを受けてきた。
そんなクワガタムシの中でも、とりわけ高い人気を誇るのが、今回紹介するノコギリクワガタであろう。

 

いきなり個人的な感想になってしまうが、ノコギリクワガタには子どもの頃から随分とお世話になって生きてきたものである。
私が子どもの頃は、ゴツいカブトムシよりもシュッとしたクワガタムシの方が好きだった。そして、身近な所で見られるクワガタといえば、ノコギリクワガタコクワガタということになるが、やはりそうなると、ノコギリクワガタのかっこよさに惚れ込むのは必然というもの。事あるごとに捕まえに行ったのは言うまでもない。

 

活動期は6月~9月頃になってくるが、本気で捕まえるなら6月終わりから7月辺りに照準を絞るといいだろう。8月辺りからはカブトムシの方が多くなってくるので、その前に勝負を仕掛けたいところである。

 

クワガタというと山に行かないと捕れないと思っている方も多いが、ノコギリクワガタは都市部でもそれなりに木がある公園なら、生息している確率が高い。やはり採集のマストは、クヌギやコナラ等の樹液を出す木を探すことであり、そんな木を見つけたら定期的に通ってみよう。
あまり深い森の中よりも、河川敷等のちょっとした木の方が、採集しやすくポイントも絞りやすいのでおすすめだ。


一般的に夜行性だと思われているが、経験上、それほど暑くなければ日中も結構目撃する。涼しい時は夜更かししなくても採集出来るので狙い目だ(おそらく暑さが苦手であるが故の行動原理ではないかと推測している)

 

また、これも有名な話であるが、オスの個体差が激しいのも大きな特徴である。幼虫時代の栄養状態等でオスの形態が決まってくるのだが、それにしても格差があるのでなんとも言えない。
小さい個体は、アゴ自体が小さく湾曲も少ない。アゴの刃も細かくギザギザで、よりノコギリっぽさがある。
しかし大きい個体の湾曲のあるアゴと比べると、なんともパッとしない見た目なので、少し気の毒になるのは私だけだろうか。

アゴが小さいオス。なんとも切なくなるのは私だけか?

メスはアゴが超小さいのももはやお馴染みであるが、アゴが小さいせいか挟まれるとオスよりも痛い。
樹液の出ている木にいくと、オスがメスを守るために覆い被さっている姿をよく目撃する。
ちなみに私は、メスを投げ飛ばすオスを目撃したこともあるので、要するにツンデレということだろう(適当)

メスはアゴが超小さい。これが挟まれると痛い

クワガタの仲間は成虫で越冬するものが存在し、例えばオオクワガタは成虫で2~3年ほど生きるが、ノコギリクワガタ野外で活動している者が越冬することはない(飼育下だと、うまくすれば越冬することもあるようである)ひと夏で次世代にバトンを繋ぐために全力を注いでいると考えると、なんだかエモいような気がするのは私だけだろうか。

 

ノコギリクワガタ。それは少年達の憧れであり目標。やはり夏は、ノコギリクワガタを見つけないといけないのだ。
いつまでも我々の心をくすぐり続けるノコギリクワガタを、是非とも探しに行こう。

 

ノコギリクワガタ

甲虫目クワガタムシ

成虫は6月~9月頃にかけて出現

体長 オス30mm~75mm メス24mm~30mm

北海道から九州にかけて分布

クヌギやコナラの雑木林等に多く生息

幼虫は朽ち木を食べて育つ

クワガタムシの代表格。オスの個体差が大きいのも特徴

 

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