昆虫散歩道

昆虫をあれこれ撮影してあれこれ語ります

ゴマダラカミキリ・・・カミキリムシの代表格といったらコイツで決まり

カミキリムシといったらやっぱコイツっしょ(私見

皆さんは、カミキリムシというとどんな昆虫を想像するだろうか。それぞれ思い思いのカミキリムシ像がおありだろうが、私の中でカミキリムシというと真っ先に浮かぶのは今回紹介するマダラカミキリだ。

なぜゴマダラカミキリが真っ先に浮かぶのかというと、まずその大きさである。
実はカミキリムシの仲間は、小さい種類が結構多い2cmに満たないような種類もザラで、大きい種類と小さい種の差が結構激しい。
ゴマダラカミキリはまあまあ大型な部類に入るので、見かけると存在感がある。そのため個人的には、ゴマダラカミキリはTHEカミキリムシといった風情を感じるのだ

こちらは体長2cmに満たないラミーカミキリ。これくらいの大きさはマストである

また、和名にもなっているまだら模様の美しさもより一層存在感を高めている。
さらにゴマダラカミキリは、そこまで珍しい種類ではないので、割と身近な所でも観察できる。ここまで条件が揃っていれば、カミキリムシ代表を名乗っていても、まったく違和感はないだろう。

こうしてみると中々かっけえな

長い私見であったが、生態的な話をしておくと、初夏から夏頃に出現し、昼夜問わず活動する。
問題は食料で、様々な木々の葉や樹皮を食べる要するにゴマダラカミキリは、果樹の害虫という位置付けになってくる。
時にゴマダラカミキリのせいで木が枯れてしまうこともあるようなので、農家さんからしてみたらかなり厄介な存在と言えよう。特に柑橘類の重大な害虫として知られており、農家さんは対応に腐心しているというわけだ。

さらに厄介なのが幼虫である。ゴマダラカミキリの幼虫は生木の内部で木を食べるのだつまりゴマダラカミキリは、外からも中からも木を食べるというダブルパンチを食らわす、とんでもない昆虫なのだ。
ちなみにカミキリムシが木に穴を開けたり、木から脱出したりすることによって、樹液が出る事があるので、カブトムシやクワガタムシ等、樹液を主な食料にしている昆虫からしてみると、ありがたい存在だと言えよう。

こんな光景が見れるのもゴマダラカミキリのおかげかも・・・

さらに大きな問題となっているのが、外来種ツヤハダゴマダラカミキリの存在だ。
ツヤハダゴマダラカミキリゴマダラカミキリとよく似た存在で、主に中国等に生息していたものが、日本に上陸を果たしている私はまだ目撃したことはないが、今後分布域を拡大して、生態系に大きな影響を与える可能性も十分に考えられるので、注意が必要だ。

なんとも後ろ向きな論調になってしまったが、私はゴマダラカミキリが好きである。やはり大型のカミキリムシよろしく、とてもかっこいい。見かけただけでもテンションが上がる昆虫の1種である。

その立派な姿を拝み、カミキリムシのかっこよさに触れてみよう。

 

ゴマダラカミキリ

甲虫目カミキリムシ科フトカミキリ亜科

成虫は5月~8月頃にかけて出現

体長25mm~35mm

北海道から沖縄にかけて分布

雑木林や果樹園等に多く生息

幼虫は様々な成木の材部を食べる

比較的大型のカミキリムシ。都市部でも見かけることがある。

 

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