2023-06-05 ウスバシロチョウ・・・和名と見た目に騙されないように チョウ 白い羽が特徴的なウスバシロチョウ。しかしその正体は・・・ 人は見かけによらないとはよく言ったもので、怖そうな人が実は優しかったり、その逆で優しそうな人が実は怖かったりといったことは多々ある。そんな見かけによらないといったことは、チョウの世界でも起こることがある。今回はそんな見かけによらないチョウ、ウスバシロチョウをご紹介していこうと思う。 実際の画像を見ていただいた方は、モンシロチョウに近い仲間なのかと思うだろう。そんな本種に付けられた和名はウスバシロチョウ。これはもう間違いない!、、、と思ったそこのあなた。残念ながら間違いである。 ウスバシロチョウはモンシロチョウの仲間ではなく、アゲハチョウの仲間である。 おいおいだったらシロチョウなんて紛らわしい名前を付けるなよと思うかもしれないが、実はウスバアゲハという別名もある(はじめからウスバアゲハでよくない!?) 名前の通り、白く見える羽は少し透けていて、羽の奥の草花がほんのり見えることもよくある。 体が毛深いのも特徴で、このあたりは同じアゲハチョウ科のギフチョウと同じような感じである。 近縁のギフチョウ。体の感じがどことなく似ている そんなウスバシロチョウであるが、モンシロチョウと比べると一回り大きく、直線的に飛ぶ。なんともゆったりと飛んでいることが多く、その大きさも相まって中々の存在感を発揮している。 平野部よりは丘陵地や山間部のようなところに多く生息しており、生息地ではあちこちで飛んでいる姿を目にすることもある。 寒冷な地域を好むようで、西日本での生息地はあまり多くない。 大体GW頃から出現しはじめ、夏になる頃には姿を消していく初夏のチョウであり、緑が深くなりかけた、爽やかな季節を象徴するような存在である。 タンポポやハルジョオン等、様々な花で吸蜜する。季節の進んだお花畑はまさにウスバシロチョウの楽園となり、次から次へと花を訪れていく姿を見ることができる。 花を訪れるウスバシロチョウ。初夏の風物詩 そんなウスバシロチョウは他のチョウと一線を画している点がある。それは蛹の時に繭を作るところである。一般的に繭を作るのはガの仲間で、チョウは基本的にはむき出しの状態で蛹になる種がほとんどである。 なのでウスバシロチョウはガを踏襲した点があるといえよう。 また、交尾をしたあとのメスのお尻に、オスが受胎曩を付けるという特徴がある。受胎曩とは簡単に言うと、貞操帯のことであり、これにより他のオスと交尾しづらくなる。自分の子孫を残すためとはいえ、中々えげつない生態をしているものである。これは前述のギフチョウにも見られる行動であり、両者が近い仲間だということがうかがえる。 受胎嚢が付いているメス。こんなの付けられるってなんとも・・・ 他のチョウとは少し変わったところもあるウスバシロチョウ。成虫が見られる期間は短いので、見たい方はタイミングを逃してはいけない。みなさんもGWに、ウスバシロチョウを探してみてはいかがだろうか。 【ウスバシロチョウ】 チョウ目アゲハチョウ科ウスバアゲハ亜科 成虫は5月~6月頃にかけて出現 前翅長26mm~38mm 北海道、本州、四国に分布 日当たりのいい林縁や農地等に多く生息 食草はケシ科のムラサキケマンやエゾエンゴサク等 初夏に出現するチョウ。白いがアゲハチョウの仲間 mushisagashi.hatenablog.jp