昆虫散歩道

昆虫をあれこれ撮影してあれこれ語ります

ヒメジャノメ・・・特徴的な目玉模様であなたを見ている!?

林間のヒメジャノメ。比較的ゆっくり飛んですぐ止まる。

河川敷や雑木林の日だまりなんかを歩いていると、茶色い蝶がピョンピョンと飛んでいる。よくいるヒメウラナミジャノメよりなんだかひとまわり大きかったら、それはきっとヒメジャノメだ。
ヒメウラナミジャノメに比べたら数は少ないが、いろんなところでお目にかかるいわゆる普通種である。

 

ずっと飛び続けているということはあまりなく、少し飛んでは止まり、飛んでは止まりを繰り返していることが多い
写真を撮りたい私からしたら、なんともありがたい蝶である。

 

コジャノメとよく似ているが、コジャノメはより暗い所を好み、そのせいか知らないがヒメジャノメよりも暗い色をしているので、慣れれば飛んでいるところを見ても見分けることができる。

コジャノメ。ヒメジャノメとよく似ているが、明らかに色が暗い

ところで私がいつもなんとも言えない気持ちになるのが、ヒメジャノメとコジャノメの名前の付け方である。

ヒメジャノメはジャノメチョウよりも小さいジャノメチョウだからヒメジャノメ。コジャノメはジャノメチョウよりも小さいジャノメチョウだからコジャノメ・・・ってどちらも同じとはこれいかに。どちらが先に命名されたのか、調べてもわからなかったのだが、もう少しひねった名前の付け方をしてもよかったのではないかと思わなくもない。

 

蝶の仲間ではあるが、普通の人が飛んでいるのに遭遇したら、まず蛾だと勘違いしてしまうだろう。それくらい目立たない要素満載で、かつ普通種という微妙な立ち位置に立たされているのがヒメジャノメだ。

ただ、私はこの場を借りてよく見てくれと訴えたい。この目玉模様のワンポイントの美しさよ。まさに蛇の目蝶の名前に恥じない、立派な模様だと思わないだろうか。

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特徴的な目玉模様。なんだか見られている気分だ。

この目玉模様だが、なんでわざわざこんなものを付けているのだろうかと疑問に思うが、どうもこれがあることによって、身を守れる確率が上がるらしい。
なんでも捕食者は、目のある方を頭だと勘違いするために、羽の目玉模様を目掛けて攻撃するという算段なのだ。そうすれば、羽が欠けるだけで、逃げ切れる可能性が上がるというわけである。
また、目玉模様で天敵の鳥を驚かすと言った効果もあるようだ。
ただなんとなく付いている模様ではなく、きちんと計算された上で身に付けているというのだから、なんとも驚きである。

 

そんな武器を纏いながら今日もヒメジャノメは飛んでいるわけで、ちょっと見た目が地味だからと言ってスルーせずに、じっくりと観察してほしい。
きっとあなたも、ヒメジャノメの魅力に気付くはずだ。

 

【ヒメジャノメ】

チョウ目タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科

成虫は5月~10月頃にかけて出現

前翅長18mm~31mm

北海道渡島半島から九州にかけて分布

河川敷や雑木林周辺のやや明るいところに多く生息

食草はイネ科やカヤツリグサ科の各種植物

コジャノメに似るが、比較的明るいところを好む。

 

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