
イトトンボの代表的存在。細いよー
トンボと言えば日本人にとってはなじみ深い存在であり、赤とんぼやらシオカラトンボやら、昆虫をに詳しくない方でも知られているような種類も多く存在する。
そんなトンボの中でも「イトトンボ」は、一般の認知度が低い種類という印象がある。
そんなイトトンボの中でも、さまざまな所に生息しており、比較的身近な存在と言えるのが、今回紹介するアジアイトトンボである。
まず最初にイトトンボとはなんぞやというところをざっくり説明しておくと、トンボの中でもかなり小さく、かつめっちゃ細い者をイトトンボという。
おそらく気にして探してみなければ見逃してしまうのではないのではないか。マジで冗談抜きでほっそいので、私の中では機会があればぜひとも実物を見ていただきたい昆虫代表である。
アジアイトトンボも例に漏れず、超細いトンボである。ホソミイトトンボの記事でも述べたが、細い針金の切れ端が飛んでいるような感じだ。
そんな体つきでありながら、ちゃんと小さな虫を補食しているわけであるが、一体その細い体のどこに入っていってるのか毎回疑問に思う。
イトトンボの中でも、アジアイトトンボは割と身近な存在であり、それなりの水辺があれば生息している可能性が高い。
前述の通りかなり細身で小さいので、注意して散策する必要があるが、見つけようと思えばそれほど出会うのは難しくない。
ちなみに春から秋まで長い間見られるアジアイトトンボだが、秋頃見られる個体はかなり小さいので、その頃にはより注意深く探さないといけないことだろう。
そんなアオイトトンボだが、かなりのそっくりさんが存在するので、見分けるのにかなり苦労することとなる。そのそっくりさんの名前はアオモンイトトンボ。
そのそっくりさ加減は、肉眼で両者を見分けるのはほぼほぼ不可能と言っても過言でないのではないか。

こちらはアオモンイトトンボ。まあそっくりである
見分け方としては、お尻の方の水色の出方が異なる。アジアイトトンボは第9節が全体的に水色になるのに対して、アオモンイトトンボは第8節が全体的に水色になる(なんちゅうわかりにくい違い)詳しくは下の画像を参照していただきたい。

両者の見分け方。かなーーーり細かい違いで頭が痛い
詳しく両種の見分け方を語ってきたわけだが、実はアオモンイトトンボにそっくりなのはオスで、メスはお尻の水色がなく、全体的に水色と黄緑の中間のようなカラーリングになっているので、ちゃんと見れば見分けるのは難しくない。
そんなアジアイトトンボのメスは、実は未成熟の個体はにわかには同種と思えない体色をしている。なんと未成熟の個体は赤いのだ。
成熟するにつれ、赤から青という正反対な色に変わるのだから、なんと面白いことか。

メスはお尻の水色がない。これはこれで美しい

未成熟のメス。あっかいのお
小さな体に奥深さを秘めたアジアイトトンボ。目を凝らして探し出した先に、その楽しさが待っている。
そんなアジアイトトンボを探してみてはいかがだろうか。
【アジアイトトンボ】
トンボ目イトトンボ科
成虫は4月~11月頃にかけて出現
体長26mm~31mm
北海道から沖縄にかけて分布
池沼や湿地等の水辺に多く生息
昆虫を捕食
代表的なイトトンボ。アオモンイトトンボとの見分け方に注意
mushisagashi.hatenablog.jp